政府は27日に、中・大型トラック（8トン以上）が走る高速道路の最高速度を、今までの時速80キロから90キロに引き上げることを閣議決定しました。
トラック運転手の残業が規制され、人手不足が懸念される「2024年問題」への対応として、4月1日から適用されます。

1963年に国内で初めて高速道路が開通した際に、中・大型トラックの最高速度は80キロと定められ、速度規制の変更は初めてになります。

昨年から、警察庁は有識者検討会を設置し、速度上限の引き上げを議論してきました。
速度の引き上げについては、交通安全の確保が課題でしたが、トラックには最高速度を９０キロに抑える速度抑制装置（リミッター）の装着が義務付けられており、高速道路での大型トラックなどの人身事故は半減していることなどから、「法定速度を引き上げても交通の安全に大きな影響はない」と結論を出しています。

今回の最高速度を引き上げることで、輸送効率の向上を図る考えです。
トレーラーの最高速度は、安全性を考慮して今回は見送られました。